日々の子どもたち
お昼の給食後の様子を、眺めてみました。給食を食べ、お部屋もきれいに片づけたところです。わーわーやってますが、先生の姿が見えません。どこにいったのかなぁと思ったら、いましたいました子どもたちの下敷きになっていました。
やっと子どもたちからすり抜けて、立ち上がりました。今度は新たな獲物を探して子どもたちを追いかけます。
瞬く間に、また子どもたちにつかまり、くみ敷かれてしまいました。
子どもたちはじゃれ合い遊びが大好きです。もちろんじゃれ合えるのは、お互いに信頼感を抱いていて大好きな存在であるからですね。保育者には、教師として子どもたちを指導育成する役割がありますが、その前に先生を子どもが信頼できる安心して自分をまかせられる存在であることが不可欠です。先生だから言うことを聞かなければならないといった表面的な関係ではなく、心が通じ合い信頼できる相手だからこそ、その指導も納得でき自分のものとしようとする気持ちも起こりますし、困った時には援助を要請してきます。先生だから、言うことを聞かなければならない信用しなければならないというのではなく、信頼することが出来る相手である、様々な相談に乗ってもらいたい存在である、自分のことを大切に思ってくれている人である、だからこそ先生として認め、なついていき指導を素直に受けることが出来るようになると考えます。心からの信頼関係のない所には教育的指導が成り立たないのではないかと考えます。もちろん、反面教師という言葉もあることですから、マイナスから学ぶところもあるでしょうが、それにしても、前向きに、積極的に学ぼうとする姿勢が子どもの育ちを支えています。「教育を受ける」と言いますから、教育において子どもは受動的であるように思われますが、実は能動的な活動なんです。同じ教室で同じ先生から同じ教育を受けても、必ず子どもには理解度の差が出来てしまいます。それは、その授業に対する子どもの能動的な姿勢の差と言っても良いかもしれません。当園では、もちろん先生が教え子どもたちが受動的に理解し、望ましい行動が出来る心を身につける場面もありますが、日頃より、子どもの主体的な活動を大切にしています。子どもたちは主体的に環境に働きかけ、環境から返ってくる反応から自分の身の周りの事物を理解していっています。その都度その都度保育者も丁寧に子どもの思いを理解しながら援助する必要がありますから、大変手間がかかります。でも、子どもが育つということはそういうことの積み重ねだと思います。保育者は、毎日毎日今日は子どもたちがどのような姿を見せてくれるか、ワクワクドキドキしながら保育を展開しています。少し専門的になりましたが、子どもは主体的な活動の中で育つものだと思います。
年少のお部屋に行ってみました。何人かが鍵盤ハーモニカを出して遊んでいました。何の曲ということではなく、プップカプップカプップカプーといろんな音が出るのを喜んでいました。階名を覚えるのはもう少し後です。まずは、この辺を押すとこんな音が出たということをたくさん経験します。そして、子どもにはなじみの深い曲を先生がピアノで奏でると、音階は異なりますが、自分も同じ曲を演奏している気分になって演奏しています。これを繰り返しているうちに、だんだん合ってきて、その曲をマスターすることができます。子どもが演奏してみたいという曲を選んであげることが大切です。
マットの上は、子どもたちの憩いの場です。狭い所にたくさんの子どもたちが集まっていました。わざわざこんなにぎゅうぎゅう詰めにならなくてもと大人は思うのですが、子どもは友達の存在を感じることで安心しているのでしょうね。
大きな広告紙を片側から丸めていって、丸棒を作っています。出来上がったあかつきには先生が色画用紙で作ったハートをくっつけて自分だけの魔法のステッキの出来上がりです。作業を続けながらも気持ちはすでにプリキュア、ジュエルペットの世界です。
年中児のお部屋に行きましたら、やはり鍵盤ハーモニカで遊んでいる女の子たちがいました。さすがに年中さんです。ちゃんと曲になっています。
この年長児は、掃除を手伝っていました。お気に入りの先生が掃除をしているのを見て、やってあげると自主的にかってでました。大好きな先生のためだからやってあげたいと思うのです。困っている人や大変な思いをしている人がいたら助けて手伝ってあげなさいというと思いやりの心が育つのではなくて、大好きな人だからこそ、誰に言われなくても助けてあげたい、手伝ってあげたいという気持ちが心の底から湧いてくるのです。自発的な思いやりの姿だからこそ貴いと言えます。思わず、ありがとうございます、君は立派な子だねと、感謝と称賛の気持ちを伝えたくなります。
狭い所に入って遊んでいました。ここはもともとは押入れだったのです。子どもたちがあまりにも喜んで潜り込んで遊んでいたので、改装して半分子どもたちのためのスペースとしました。
外に行きますと、ミニリヤカーで女の子が遊んでいました。乗せてもらっている方も載せてあげてる方もニコニコですね。どっちが楽でどっちが得かという問題ではなく、気の合う仲間と一緒の遊びを楽しむことが最高に幸せなのです。
ちょっと遠くなのでよく見えませんが、園庭に飛んでくる蝶やトンボを捕まえようと補注網を持って走り回っています。アゲハチョウの通り道になっているようで、
ちょくちょく見かけます。でも、子どもの手には届かない高い所を飛ぶので、子どもは追いかける事しかできません。
仲良し二人組が、二人乗り自転車で遊んでいます。一人乗りの方が自由気ままに好きなところに動けて良いように思えますが、子どもには二人乗りが人気です。友達と一緒の遊びを楽しむことの喜びが大きいのでしょうね。
こちらは、荷物車に友達を載せて運んでいます。載せてもらっている方も、載せてあげてる方も楽しそうですね。
ビューンと自転車が通り過ぎました。
毎日乗っているので、自転車を自在に操っています。
で二人乗り自転車に乗っている女の子のところへ、二人乗り自転車に乗った男の子たちがやってきました。どうなるのかな?
えっ、あっ、う~ん、そういうことね。後ろに乗っていた男の子がさっと降りて、女の子の後ろに座りました。そして、二人ですいすい漕いで行ってしまいました。残された僕はどうすればいいのかな?世の中何が起こるかわかりません。臨機応変に状況に対応する力が必要です。
下園庭では、先生が赤い旗を持ってやってきました。子どもたちも三々五々集まってきました。どうもかけっこをするようですね。
子どもがスターターをしています。
先生も必死に走ります。
おっと、花壇のところに子どもたちが集まっています。レンガのブロックを全部引っこ抜いてしまいました。せっかくきれいに作ったのに困ったことです。でもね、子どもの話を聞いていたら分かったんです。子どもたちは大人が困ることをしてやろうなんてこれっぽっちも考えていないのです。ただ、レンガや石の下にダンゴムシがたくさんいることを知っているのです。でも、この日は幼虫を探して掘り出していました。幼虫にとっては大迷惑ですが、子どもたちの好奇心の餌食となってしまいました。願わくば、また幼虫を土の中と同じ条件の場所で飼育してくれることを願わずにはいられません。
十分遊んだ後は、先生のお話も落ち着いて聞くことが出来ます。
かけっこはまだ続いています。スターター役を交代しながら延々と続いています。子どもの活力は無限大でエンドレスですね。
館内放送が入りました。どうも紙芝居屋さんの開店のようです。
子どもたちは食い入るように芝居の世界に入り込んでいます。
あー、おわっちゃったー。また今度読んでね、と子どもたちも名残惜しそうに余韻をかみしめています。
年長さんでは、西遊記が今人気だそうです。紙芝居やお話は、子どもの想像力を育て、想像する力考える力を育てます。毎日少しずつ、子どもたちに絵本や紙芝居の楽しい世界を経験してもらっています。