珍しい(?)お客さまがみえました。

子ども達が、あわてて駆けてきました。
「たいへん、たいへん、かめがいるーっ」
「せんせい、はやくきて。はやくきて」
当園早々、子ども達は大騒ぎです。でも、園庭に亀がいるなんて、と思いつつ子どもたちに手を引っ張られながら現場に到着しました。200701 かめかめパニック 001.jpgいました、いました。小さな亀かと思ったら、なんと立派な亀がちょこんとおりました。みんなに見つめられて、恥ずかしそうに首をすくめています。200701 かめかめパニック 003.jpg


子どもたちが言うには、卵を産んだんだということです。えっ、こんなところで、と思いましたが、これが証拠の場所です。この中に卵が埋まっているのだそうです。200701 かめかめパニック 004.jpgほんとかなぁ~、でも子どもの手で掘った後ではなさそうです。
恐る恐る触ってみます。「か、かたい!」
触ってみなければどんなものかは分かりませんね。亀は、雑菌がたくさん付いているといわれています。「触った人は、石鹸で手をきれいに洗ってね」と先生の声がします。200701 かめかめパニック 006.jpg
登園してくる子ども達も、びっくりして、にっこりして、かめにご挨拶してから通り過ぎます。200701 かめかめパニック 008.jpg幼稚園の隣にある北浜川では、たくさんの亀が住んでいます。天気の良い日には、甲羅干しのために、何十匹もの亀が護岸ブロックの上に並びます。今日も、十数匹が甲羅干しをしていました。200701 かめかめパニック 009.jpgこの中の一匹が、産卵のために園庭に入り込んできたのでしょうか?
午後になってから、ある先生からこんな目撃談を聞くことができました。
「園長先生、やっぱり亀は卵を産んだみたいですよ。○○君と○○君がこんな小っちゃい卵を持って走って行きました」
真偽の程はわかりませんが、子ども達には生命の神秘の一端でも感じてくれると良いですね。
生きているものに、子ども達はとても魅かれます。生きているものにかかわっていくと、生きているものは自分の予測のつかない反応を返します。そこがおもしろいところなのでしょうね。その意味で、子どもが先生やお友だちと関わることも、実は楽しいことなのでしょうね。
かかわりの中で、お互いの気持ちを感じ合い、共鳴し、共にあることで安心感を抱いたりします。心の奥底にあるものが育つために必要な心情が育まれるのは、この幼児期です。言葉で理屈で教え込むのでなく(まだ、理解するためのイメージの蓄積が十分でないので)、感覚的に友達が大事だ、好きだという思いを膨らませてほしいものですね。