年中組のクッキング
「もちもちパン」を作ってみることになりました。始める前に、なにやら、打合せをしています。頭に巻いてある白いものは、お面をつけるためのものです。いろんなものになりきって、幼稚園中を走り回っています。小麦粉を入れて、
次に、卵を割って入れます。牛乳を入れ、かき混ぜます。わぁ、少しどろどろになってきた。ここで、誰が思いついたか思い出したか?この前とってきたニンジンも入れてみようということになりました。「ニンジン入りもちもちパン」です。ところが、ニンジンを入れたら、ニンジンの水分で柔らかくなりすぎてしまいました。こまったなぁ~。
給食室のおばちゃんに聞いたら、もう、小麦粉はない、とのこと。「黄な粉」はある、とおばちゃん。よーし、黄な粉で挑戦だ。「黄な粉風味ニンジン入りもちもちパン」に挑戦です。よく叩いて空気を出していると、その、叩いているリズムが、最初はばらばらだったのが、だんだん揃ってきました。とうとう、クラス全体がひとつのリズムにまとまりました(情動は伝染する)。みんなとリズムを合わせてパン生地を叩いて音を出すことが、とても楽しかったようです。こんなところからも、みんなと一緒にやることの楽しさを学んでいきます。こんな顔の形の生地ができました。子どもの発想は豊かです。可能か不可能化には関係なく、作りたいものを作ります。手がべたべたー! ほらぁ~、と言いながら喜んでいます。こんなかわいいパンを作るぞ、とこまめに作業を続けます。オーブントースターに入れて、焼きあがるのを待ちます。「早くやけないかなぁ~」こんなにかわいくて、いいにおいのパンができたよ。自分で作ったパンは、この世で一番おいしいパンさ!
このパンを作って食べるという活動の中に、たくさんの子どもの成長にとって得がたい経験が含まれています。おいしいパンを作ることは目的でなく手段です。パンを作る過程で起こる様々な人や物との関わりを通して、子どもの発達を援助することが大切ですね。