避難訓練を行いました!!
避難訓練を行いました。今回は、地震を想定しての訓練です。ちょうど15年前の今日の早朝、地震で目が覚めました。割と長く揺れました。そして、通勤途中、ラジオから流れるアナウンサーの悲痛な声が思い出されます。
「燃えています!燃えています!」「神戸の街が燃えています!」、アナウンスと言うよりも叫びといった方が合っていたかもしれません。
なかなか当事者でないと実感がわかないかもしれませんが、被災された方々のご苦労は大変なものだったことでしょうね。
園でも、少しでも被害を低減するための取り組みを行っています。
この日は、館内放送で、地震警報が発令されたことを伝え、子ども達にはすぐ机の下などに避難するよう呼びかけました。子ども達は、アナウンスを聞き、さっと、机の下に潜りこみました。
しばらく、経ってから、揺れが収まったので、安全に避難するよう指示が出ます。子ども達は、まず、防災頭巾を被ります。何度も行っているので、上手に一人でできるようになってきました。
上手くできない子は、先生が補助をします。外側が銀色なのは、耐火のためです。耳のところには穴が開いていて、外部の音が聞こえるようになっています。準備が全員できたら、外へ避難します。避難場所は下園庭です。周りに、構築物の倒壊による危険が少なく、道路に面しているので、さらに遠方への避難移動も容易です。子ども達は、いつもの元気さはどこへやら、神妙な面持ちで行動しています。全クラスが揃ったところで園長の講評です。手前味噌になりますが、きっと子ども達は先生からしっかり説明を受けて理解していたのでしょう。ふざけることもなく、スムーズに避難することができました。大変嬉しく思いました。
部屋に帰ってきて、お世話になった防災頭巾をしまいます。ぞくぞくと帰ってきます。緊張がほぐれ、ほっとしたのか、笑顔やおどけふざけ行動が見られます。
園舎は、耐震構造なので御安心ください。対震度はかなりあることが証明されています(学校等の安全基準値を20%以上上回っています)。
被害にあわないことが一番望ましいことはもちろんのことですが、もし被災したときには人間性が出ますね。先日、大地震にみまわれたハイチでは食料の奪い合いがあったり、大変だそうです。対岸の火事ではなく。備えあれば憂いなしと、言えるようにしておきたいものですね。
究極の場面で紳士であった立派な方を思い出します。
昔、ニューヨークの近くのポトマック川に飛行機が落ちました。幸いにもけが人は少数ですみましたが、なにしろ厳冬のため、川に落ちた人を救うのに手間どりました。救助隊も凍る手で一人一人を掬い上げていました。我先にボートに乗ろうとする人が多い中で、ある老紳士の行動が光りました。その人の番になり、救助隊が手を差し伸べたところ、後ろの女性に順番を譲ったのです。そして、いよいよその紳士の番になったとき、彼は力尽きて流されてしまったのです。
様々な意見があることでしょう。何が正しいかと断を下すことはとても難しいと思います。命を犠牲にしてまでかっこよく生きるということは、どうなんでしょう。でも、こだわりを持って生きる姿は美しいと思います。
はてさて、美しく生きる人がこの世界に見えるのでしょうか?(自戒をこめて)あこがれますが、勇気が出るかどうかはその場にならないとわからないものですね。