これからの社会に必要なこころは ?
地球は、今、どこに向かって進んでいるのでしょうか?破滅に向かって進んでいると言う人も多いようです。だからといって、今生きているこの便利な社会から抜け出すわけにもいきません。
昔は、自然を大切にしてきました。日本人は、全てのものに神がやどるとし、自然を敬い、自然の流れの中で生きていきました。自然を上手に利用し、自分もその自然の流れの中にはいる事で、調和の取れた生活を送っていました。
しかし、産業革命以後、化石燃料を動力に使うことを発明してからは、文明は加速度的に進歩をとげてきました。1000年の変化を100年で、100年の変化を10年で成し遂げてきています。加速度的な上昇カーブが何時までも続かないことは、誰でも容易に理解できます。
私たちの文明は、永遠には続かないのです。でも、だからと言って自暴自棄に陥る必要はありません。私たちは、すばらしい頭脳とそれを具現化するための器用な手指を神様から与えられています。
温暖化が進んでいる事は、様々な事象や気象の変化から明らかに読み取れますが、それが、最近では動植物の変化になって、顕著に現れてきています。生態系が変化しつつあります。
気候の変化から食糧危機も起こる可能性もあります。食料を奪い合うために争いが起き、荒れた社会になるかもしれません。
しかし、理解し協力することで、不幸な社会を招かないようにする努力が必要です。今でさえも、戦争や争いをしている暇はないのですが、たくさんの命やお金や資源が無駄に失われていっています。
人間は、究極的には理解し協力し合うことはできないのでしょうか?
昔、アメリカのポトマック川に飛行機が墜落しました。川には氷が張っている極寒の時期でしたが、生存者はたくさんいました。しかし、冷たい水に浸かり、体力を失い、次から次へと乗客は流されていきます。
その中で、自分も水の中に浸かりながら、後ろの人を先に救助させている紳士がおりました。自分の近くのご婦人方を全て救助させ、いよいよ次は自分の番と言うときにとうとう力尽きて流されてしまいました。
東京の踏み切りで、女性を救おうとして殉職した警察官がお見えでした。数年前、韓国の青年と日本人が地下鉄の線路に落ちた人を助けるために命を落としました。
その場に居合わせたら、自分でもできるだろうか?恥ずかしいですが、はなはだ疑問です。
これからの社会を作っていく子ども達に、私たちはどのような心を育てる援助をしてゆけばよいのでしょうか?自分ひとりだけでは、社会は成り立ちません。多くの人が支えあうことで社会が成立している事実から、ますます、必要とされる人間としての心、能力は目に見えてくるのではないでしょうか。