「いのちの授業」 鈴木中人さん

先日、鈴木中人さんから『6歳のお嫁さん』・・亡き娘から託された「いのちの授業」実業之日本社刊、が届きました。鈴木さんは長女景子さんが3歳のときに小児癌を発病し、懸命な治療や看護にもかかわらず小学校1年生で旅立ってしまったことを機会にいのちの大切さを伝える授業や講演を行なってみえます。
私と鈴木中人さんとの出会いは、昨年度、今年度と、愛知県私立幼稚園連盟が愛知県からの補助を受け「いのちを大切にする心を育む教員研修」を実施する担当者として講演をお願いしたところから始まりました。
これまでに、鈴木さんは学校や自治体を中心に8万人もの人々の前で、いのちの大切さを訴えてこられました。会社員の職を捨て、お嬢さんのいのちの意味を確認するように「いのちの授業」に励んでみえます。(パソコンを打ちながらも涙があふれてきてしまいます)


新しく本を出すことになったので、モニターになって欲しいといわれていた本がとうとう発刊されました。モニター本を読んでいるときから涙が止まらなかったのですが(じぶんがこんなにも涙もろいとは思いませんでした)、きちんと装丁された本を見ますと、また、表紙を見ただけで涙が出てきてしまうのです。本当に困ったものです。
私たちは、自分が生きているのが当たり前、子どももすくすく成長して大人になって行って、結婚して子どもができて、自分はおじいちゃん。なんてことが当たり前のように思っているのですが、そうではないのですね。
「明日をも知れぬ命」ということは、古から言われてきました。飢饉があったり、戦乱があったりで、実際にそのように昔は感じられたこととは思いますが、この今の日本の状態では、そのような危機を身近に感じることはあまりありません。
でも、本当は全て「明日をも知れぬ命」なのです。だからこそ、今日をきちんと生きることが大切ですね。子ども達もそうですね。将来に向かって生きてはいるのだけれど、いかに今を充実して生きるかということが大切になります。
充実の中身に関しては価値観も関係してきますので、こうあるべきだとはいえないことですが、様々な研究から受精後からの発生発達の研究から、発達段階に応じた成長のための援助や関わりがあることを踏まえて、生活なり教育なりが考えられていかなければならないことは明白ですね。
子どもにしても、大人にしても、ご老人にしても、今その時をその人らしく充実して生きていける毎日にしたいものですね。
2月5日の午後から、当園で園児向けに鈴木中人さんの授業があります(4,5歳児)。鈴木さんのご好意により、出前授業を行なっていただけることとなりました。子供向けではありますが、ご興味のお有りの方はご観覧ください。当園の在園児に限りません。どなたでも参加できます。
「6歳のお嫁さん」読んでみる価値は十分あります。宣伝でもありますが、必ず読んでよかったと思ってもらえる本だと感じています。