成人式

「成人の日に」谷川俊太郎
どんな美しい記念の晴れ着も
どんな華やかな記念の花束も
それだけではきみをおとなにはしてくれない
他人のうちに自分と同じ美しさをみとめ
自分のうちに他人と同じ醜さをみとめ
できあがったどんな権威にもしばられず
流れ動く多数の意見にまどわされず
とらわれぬ子どもの魂で
いまあるものを組み直してつくりかえる
それこそがおとなのはじまり
(平成19年1月8日中日新聞中日春秋から)


最後の3行
とらわれぬ子どもの魂で
いまあるものを組み直してつくりかえる
それこそがおとなのはじまり

今あるものの中で生きていくのではなく、時代に合ったものに作り変えていく勇気と力を持ちなさいということでしょうか。
確かに、時代は変わり社会は大きく変化しております。高度成長時代に生まれ育った私たちに親たちの考えが合わなくなってきていたように、いや、それ以上に今の子どもたちが生きる社会は変化している事でしょう。その時に大切なことは、自分のポリシーを持ち、新しいものを作り上げていく勇気と力であると言えるでしょう。
教育に携わる私たちは、では、一体今、子どもたちにどのような力をつけたらよいのか考えなければならない責任があります。教育には普遍的なものと、社会の変化に応じて与えなければいけないものと2種類あります。
これをバランスよく子どもたちに、経験の中から自分のものとしてつかみとっていくように考えなければなりません。(日々の保育の中で)
教育学者であったジョン・デューイ(1859~1952)は、知識の一方的な伝達を中心とした伝統的な学校教育を批判しました。
伝統的な教育の中では子どもたちは形式に縛られて受動的になり、個性や感性、そして創造性は抑圧され、行動は機械的なものになってしまうため、めまぐるしく変動する社会変化に対応していくことができないと説きました。
また、教育とは、文化を伝達するだけのものではない。もう1つの大切な論点は、子どもたちに社会をつくり直していく能力を身につけさせることだとしています。
本当の知性を育てる時代。もう既にそれは始まっています。