「ぼくを信じてください」

中日新聞のコラム「中日春秋」に、とてもおもしろく興味深い内容が掲載されていましたので、お伝えします。もう既にお読みになった方もお見えかと思いますが、子育てにおいてとても役立つと思いますので、お付き合いください。
題材は、学力テストに続いて体育テストも全国平均を大阪府が下回ったことです。日本人は、他と比較して考えることが多いことを皮肉っています。
ある時は比較して、また、別の時には独立自尊であることを尊び、自分の都合で首尾一貫していない大人の姿勢にも批判の眼を向けています。
子どもの親への声を集めた公共広告機構の広告『こども教育委員会』より。
<ぼくを他の子と比べるのはやめて下さい>
<できないと決めつけないでぼくを信じてください>
また、どうして子どもは大人の言うことを聞かなくてはいけなくて、大人は子どもの言うことを聞いてはくれないのかという疑問も然りです。大人の言うことを聴いていれば自分(こども)が幸せになれるという保障はありませんよね。


子どもを信じたくても、できないことがあるじゃないかということも親の本音ですね。つい、心配のあまりに口出しをしてしまう親心も、実はとてもすばらしいものです。
子どもが、「やる、できる」と言ったとき、それは成就すると言う意味ではなく、そうなるように自分なりに努力しますという意味であると解釈してあげたほうがよさそうですね。
今はできなくても、努力を積み重ねる経験こそが、幸せな人生を作るためには必要ではないかと考えています。
≪原文より≫
 大阪府の橋下知事はん。相変わらず、言い方きっついなぁ。「学力も駄目、体力も駄目。大阪の教育は、どうなってんねん」やて
▼確かに、大阪府が前の全国学力テストに続いて、今度の体力テストでも全国平均をえらい下回ってしもたのは事実です。せやけど「普通、勉強ができなければ体育はできる。学力も体力も低くてどうする」まで言われたら、大阪の中学生の一人としてへこみますわ
▼知事だけちゃうけど、大人ってほんまに比較が好きやなぁと思います。経済協力開発機構の学力調査でも、日本が何位に下がってもた、えらいこっちゃ、学力低下やって大騒ぎするでしょ
▼比較して自分の位置を確かめることに一定の意味があることは認めます。でも、ただ他と比べて駄目みたいに決めつけられると正直しんどい。子どもの親への声を集めた公共広告機構の広告『こども教育委員会』にもありますよ。<ぼくを他の子と比べるのはやめて下さい>
▼友達が持ってるから同じ物買(こ)うて、なんて頼むと親は大概言うでしょ。「あの子はあの子、あんたはあんたや」。それが、成績とかの話になると「なんで、あの子より下なん?」。都合よすぎへんかなぁ
▼他の国や他の県や他の子と比べて駄目駄目言わんといてほしいんです。あの広告にはこんな声もあります。<できないと決めつけないでぼくを信じてください>
※中日新聞様、原文そのままの掲載に問題がありましたらすぐに削除いたしま すので、お知らせください。