情報を正しく読み取る力 !!

世の中は、情報であふれています。情報の中には、正しいものだけではなく怪しいものも含まれています。昔から、情報はきちんと取捨選択しないと判断を誤ることがあるということは、よく言われてきました。
しかし、どの情報が正しくてどの情報が誤りなのかは、なかなか分かりづらいものがあります。でも、それを判断することは、個人の力に委ねられています。従って、私たちに正しい情報かどうかを判断する力が育っていないと、うまくゆきません。
では、その力はどのようにして育つのでしょうか。ヒントは、子どもの発達にあると思います。正しいと思われることをインプットするだけでなく、様々な情報に接することが必要だと思います。
情報を鵜呑みにするのではなく、幼い頃から実際に確かめる、五感を通して情報を理解する経験の積み重ねが必要ではないでしょうか。
 
 


子どもは、言語を獲得するときに自分の身の回りの様々な言語情報を取り入れ、それを体系化してゆきます。それは、とても理路整然としているそうです。ところが、私たち大人が慣用的に使う言葉はそれを逸脱したものもあるので、子どもは少しずつ修正しながら日常的な言語を習得していくそうです。
現実の世界で有効に使える言語は、子ども自身が言語環境の中に身を置き、それを様々に使ってみることの中から育ちます。英語を習得するのに、英語を話す国の中で生活することが最も近道だといわれる所以もわかります。
夜回り先生の水谷修先生は、夜回りをしていると、地方のほうが都会よりも派手であるということに気がついたと言ってみえます。都会の特殊な情報が地方に流れ(特殊であるからニュースになるのですが)、あたかもそれが全体の傾向であると受け取られている節があります。
また、人間は情報を自分の都合のよいほうに受け取る傾向もあります。そのため、見えるものが見えにくくなっている事もあります。
情報に振り回されずに生きていくためには、自分自身を確立することが大切です。人がそうであっても自分はこのように考えると言った信念のようなものをもてるようになるとよいですね。
そのためには、基本的な自尊感情を持つ事が大切です。ありのままの自分でよいと親や周りから思われていて、自分が自分であることに安心して生きていける心情を育てておきたいものです。
これらは、幼児期の育ちに負うものが多いものです。幼児期においては、理屈を教え込んだり、正しい(大人が思っている)ことを身につけさせるだけでなく、子ども自身が様々に経験して、子どもなりにものごとを納得して理解していくような生活が大切だと考えます。